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[コメント] 話の話(1979/露)

つまるところ、これは私たちの幼き記憶そのものなのだ。全身で感じる映像詩。
赤い戦車

ストーリーなど存在しないも同然だし、説明的な描写もほとんどない。にもかかわらず、本作は国境を越えて観る人の郷愁を強くかきたてる。一体何故なのだろうか。

脈絡もなくふっと湧いて出てくる断片的な情景。全体の輪郭は茫漠としてぼやけているが、細部は異様な鮮明さでくっきりと形作られている。私が思うに、本作は我々が幼少の頃の記憶を思い出した時とそっくりなのだ。そしてだからこそ、あらゆる人々の心に届くのだろう。

(評価:★5)

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