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[コメント] ボーイズ・ドント・クライ(1999/米)

男だったらメソメソするな!なな、なーんて素晴らしいタイトル!
町田

男はこうだとか、女はああだとか、性同一障害者っていうのはつまり・・・だとか、アメリカ南部ってそうだね・・・とか、そんなことを訳知り風に語っちまうのは、結局、カテゴライズ、偏見に過ぎないじゃなかろうか。彼や彼女を擁護しようとして、別の偏見で塗り替えてるだけなんじゃないのかな。なんだかんだいって結局個人は個人。俺は俺だし、ブランドンもブランドンだ。方程式なんてそれだけあれば充分で、書籍で得た知識なんてクソくらえだと思ってる。で俺は、この映画を観て、ブランドンの人間性に、不器用で脆弱な生き方に、笑顔に共感することが充分に出来たので、この映画を、ヒラリー・スワンクを好意を持って受け入れたい。胸を張って云ってやろう、俺はこの映画、好きです。

映画製作の詳しい経緯に付いて全くの無知なのだが、まぁたぶん、新進作家が評価された自作脚本の映画化権を、自ら監督するという条件付きで譲渡した、というパターンなんだろう。それだけに確かに、映画としては余り巧くない。終始鳴りっぱなしのBGMはドラマの緊張感を著しく阻害していたし、夜空のパンも気持ちは判るが余りに歪だ。全体構成についても、『イージー・ライダー』や『テルマ&ルイーズ』を意識してるのかも知れないが、ネタバレに対しての脆弱性がモロ露で、最期のテロップも全く以って大きなお世話だった。

そうじて編集が悪いってことである。これは監督ばかりの責任とは云えない。出資者の意向を汲んだ結果かもしれないからね。

(評価:★4)

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