[コメント] パトリオット(2000/米)
デフォルメされた勧善懲悪に辟易。
メルにスパスパ斬られる兵隊にも親御さんはいるでしょーに。 あまり映画の批評で作り手の意思について書きたくないのだが、 どうしても納得いかないのであえて書きます。
確かに、戦争映画は難しい。どんな戦争映画でも、「映画」である限り そこには「善(主人公)」と「悪(主人公をおびやかす存在)」が生まれる。 だが、どんな戦争映画にも(よっぽど昔の映画は知らんけど)最低限の礼儀として 痛み分け的な部分を描いてきたと思う。綺麗ごとかも知れないけど、「憎くて殺すんじゃない。生きるために殺すんだ。」というその憎悪より激しい感情を描くことによって、「戦争に善悪などない」ということを描いてきたはずだ。 それをまったく表に出さない作り手の意思が、本物の「アメリカ万歳」を感じさせて寒気がした。僕が見逃しただけで、そういう矛盾も描いていたのだろうか。 たしかに、親子の交流部分などグッとくる場面もあるんだが。終盤「これはコメディなのか。痛烈な皮肉なのか。」と真剣に考えた。
ゴジラで悪ふざけしてくれてもいい。 インデペンデンスデイで国内だけで勝手に万歳してくれてもいい。 だが戦争映画を撮る時ぐらい節操もてよ。
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