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[コメント] キートンのマイホーム(1920/米)

コミックアイデアに知的なクリエイティヴィティが発揮されていてセンス抜群のGOODサイレント
junojuna

 バスター・キートンのクールなコミックワークが格好いいと素直に思える素晴らしいサイレントコメディである。昨今の凡百のお笑い芸人よりはるかに世界を笑えている知的なアイデアの充実はまさに神業といえる。まずは、笑いの発想のスケール感の大きさに驚嘆させられる。アクションというヴィジュアル型のコミックワークであるところに、舞台装置を駆使した想像性豊かなネタづくりは、もはや時代の最先端の遥か向こうを捉えている余裕さえ感じられる。90年も経てば、笑いのインパクトというものはさすがに薄れるものだ。確かにこの映画は、現代から振り返って見れば到底笑えたものではない。しかし「笑い」として「上手い」という感覚だけは、今もってなお、古びることなく燦然と輝きを放って孤高である。世のあらゆるコミックワールドのお手本となったマスターピース。世界映画の誉れである。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)k-jam

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