実は僕の父親が「この映画はいい映画やから、１回観とけ」と言うので、素直に「わかった」と観た記憶がある。今では感謝している。

　特に、ヨットのスクリューにワイヤーが絡まり、死体があがってきたシーンは、子供の僕にとってとても衝撃的だった。映画に入り込んでいくうち、いつの間にかアラン･ドロンに逃げ切ってほしいと思っていたからなおさらである。

　そして、カフェのテラスにいるアラン・ドロン。警察の捜査のてがくずそこに！もう僕は絶望のどん底だった。

　今観ても同じで気持ちになってしまう。やはり僕は成長していない。