[コメント] 花を摘む少女と虫を殺す少女(2000/日)
muffler&silencer[消音装置]さんのレビューを読ませていただいたときに、自分がこの映画をみたときのことを思い出して懐かしくなり日記を引っ張り出してみました。もともとここに書いていたのは日記からの抜粋だったのですが、矢崎監督の印象の良さを残しておきたくもあり転記することにしました。
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(00.09.30-00.10.01)
中野武蔵野館の先行オールナイトに行って来ました。70席あまりの客席は満席。若い人が多い。夜中の0時開演でしたが、矢崎仁司監督のトークショー+3時間56分の上映+休憩+予告上映会というメニューで、映画館を出たのは朝の5時半。
矢崎監督の話し方は、いろいろ話したいことがあるんだけど、よどみなくいかなくてぽつぽつといった雰囲気で、なんだか素敵な人だと思った。監督はバレエが好きで、ロンドンにいた頃にみたシルビー・ギエムの「ジゼル」をみていいなあと思って脚本を書き始めたのだそうです。だから、この映画は「ジゼル」の第一幕が下敷きになっています。あとはこんな話をしていました。
「映画を理解しようとしてみなくていいと思う。なにかを感じてくれればそれでいい。自分の映画もそういうふうにみてほしい。だから、途中でトイレに行ったり、ラーメン食べに行ったり、寝てしまってても、全然かまわない。途中抜けてても、わからなくなるような内容ではないです」「映画はまだ創世記といってもいいくらい歴史の浅い芸術なんだから、1時間半や2時間がちょうどいい(映画の)時間だと決めつけずにいてほしい」
映画は、『100年前』の主演女優募集映像と、尊敬していた故人に贈る「with love for」という映像ののち始まった。4時間のわりにはそう長く感じなかったという印象。身体は疲れたけど。
思ったこと。
・観終わってすぐの今は、チラシにある「愛する“男性”(ひと)よりも大事にしたい“女性”(ともだち)がいる。」というコピーが合ってないような気がしている。
・まったく、あの二股男のどこが魅力なのだろう。第一、服の趣味が悪すぎる!
・人間、ショックを受けたときには笑いが出てしまうものなのかも。
・自分の尿を飲むという「尿健康法」。トイレのシーンで必ず自分の尿を飲むシーンがあったのに、あるときそれを普通に流したんだよね。あ、これはもう本当にだめなんだ、と思った。もう“循環”をやめたのだと。
・すわ死姦か!? とドキドキしたシーンがあったけど、一転して哀しく思えてきた。
・未来、自分が全てを忘れてしまうという恐怖のために、なにかあればカメラに記録している男。
・しかし、その写真の一枚がある意味引き金、遠因。
・川越美和の手を叩くシーン、般若の顔に見えた。かつてアイドルだった人だよね、体当たりだなー。
・最後30分がすごい。ただし、緊張だけでなく弛緩もあってそれがちょっとダレ気味。
公開時には、R15指定になるそうです。「今夜のは、R25くらいでいく」と言っていたから、完全無修正版ってことだったのかもしれません。
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(02.01.17)以上、追記、というより書き直し。
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