[コメント] シャッフル(1981/日)
石井聰亙作品はパンク・イヤーズに尽きるといって良い程にプリミティヴなパワーに満ちたGOODショート
インディーズが持つプリミティブな衝動が映画を躍動させるピースとしてのパッケージ感覚に優れた傑作短編である。映画を真剣に遊んでいる至福の状態にある本作はファンタスティックな魅力に満ち溢れており、鈴木清順、石井聰亙、タランティーノと通じるバロキズムの極北を体現して嬉しくなる。このプリミティヴ・アートともいえる作品は映画の醍醐味をコンパクトに集約して、やはり3コードで奏でるパンクの精神と共通する熱い情動がほとばしっていて痛快だ。笠松則通のカメラも16ミリが謳う内省的な小宇宙を提示して旨い。また中島陽典のキャラクターメイキングも秀逸である。こんなにヴィジュアルが立った日本人のガンファイターは他にいないというくらいに奇跡的な存在感である。森達也、武田久美子が出演しているのも興味深く、石井聰亙のキャスティングセンスは絶妙である。裸形のポエジーの結晶。
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