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[コメント] 太平洋の翼(1963/日)

特攻なんてバカげていると声高らかに叫ぶ三船敏郎に「よくぞ言った!」と拍手を送るものの・・・
づん

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







特攻せずにはいられなかった彼らの気持ちが痛すぎて、涙が止まりませんでした。私も特攻なんてバカげていると思うし、そんなもったいない死に方をした人たちを心底可哀想に思う。けれどもこの作品を見て、自分の信念にかけて特攻せずにはいられない状況に陥った人たちもいたのだと、本当に苦しくなりました。特に大和の上を旋回する紫電改(直掩機と言うんですね、初めて知りました)。あの「えづら」がもう泣けて泣けてしょうがなかった。藤田進(ですよね?違っていたら指摘して下さい)が4機の操縦士の名前を聞き、重い瞬きをするシーンなんかはもうなんだか、やるせない気持ちを抑える事が出来ませんでした。胸が締め付けられる思いです。

そうしてそんな特攻で散っていく戦友(と言っていいのかな)を見てモヤモヤする加山雄三の気持ちもすごく分かる。三船敏郎が覆しようのないくらい正しい事を言っていると解っていても。

戦争は絶対起こしちゃいけない。あんな尊い思いを胸に散っていく人間を二度と出しちゃいけない。それでも今の日本人の慎ましく美しい心は彼らから継がれたものだと私は思う。だから慎ましく美しい心は彼らの遺志と共に絶対忘れちゃいけない。

でもばっちりメイクの星由里子は正直いらなかったと思う。なんか作品から浮いてた。

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09.03.16記(09.03.15DVD鑑賞)

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)sawa:38[*] 荒馬大介[*]

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