[コメント] 初恋のきた道(2000/中国)
黙々と想い、黙々と歩き、淡々と語る。
初恋、純愛、一途。とてつもなく丸裸で切ない気持ちが、さり気ない語り口から さり気ないゆえ、ストレートに伝わってきた。いまもむかしも何ら変わらない、 その眼差し。一途に添い遂げることは難しいようだけれど、でも、それが本当で、 真実の愛の容なんだと頑なに物語っている。そう、機を織るように、淡々とした 確かさで。
素っ気ないようで、両親をよく理解している息子。彼を得たのは二人の愛の前に 必然だけれど、一番幸せなのは当の息子。飾り気の無い、しかし本物のである愛 から生まれた絆。こんなにも幸福なことってあるだろうか。そしてその絆は、 彼らだけでなく40年後の人々をも歩かせる。初恋のきた道を。
ワイドショー的恋模様に毒された心、この作品で瑞々しく潤う。
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