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[コメント] ぺトラ・フォン・カントの苦い涙(1972/独)

やっぱりドイツ映画。変な服!
ペペロンチーノ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







フランソワ・オゾンがリメイクしたことで、オリジナル版の特別上映企画があったので映画館に足を運びました。

いきなり話が脱線しますが、「にがい涙」と言えばスリー・ディグリーズですよ。安井かずみ作詞、筒美京平作曲。私はスリー・ディグリーズのオリジナルを知らずに、先に東京スカパラダイスオーケストラのカヴァーを聴いちゃったんですが、不思議なもんで、その人にとって先に見聞きした方が「オリジナル」になっちゃうんですよね。オリジナルを先に知ってる場合に「カヴァーの方がいいね」って例は稀ですけど、カヴァーを先に知っちゃうとそれが自分の「オリジナル」になってしまう。

この映画もそうです。私にとってオゾン版『苦い涙』が「オリジナル」。もう少し言っちゃうと、オゾン版を観てなかったら、本作は全然理解できなかったかもしれない。ファスビンダー自身の戯曲の映画化だってことは知ってましたが、本当にずっと舞台演出なんですよ。 なんかねえ、ずーっとベッドの上にいるの(笑)。そして服が変(笑笑)

ドイツ映画を観るといつも思うんですが、人物の感情の流れが分からないというか、不可解に感じるんです。戯曲ベースのせいでもないし、ファスビンダー初体験のせいでもないと思うんですよね。ヴィム・ヴェンダースもそうですし、なんなら日本で大ヒットした『バグダッド・カフェ』ですら、登場人物の感情の流れがイマイチしっくりこない。ドイツ人の感情は『カリガリ博士』の昔から分からん。

最終的にこの映画は何を描きたかったのだろう?マレーネたちに捧ぐ的な?ただ、男に置き換えたオゾン版と比べて、「女だけの世界」の本作の方が、何かSFチックな感じもしました。

それはさておき、この映画でペトラ・フォン・カントを惑わせる若い女を演じたハンナ・シグラ。当時29歳くらいですかね。オゾン版にも出てたんですよ。79歳くらいでしょうか。だから何だってわけではないですけどね。時の流れとはそうしたもの。

(2023.06.24 新宿武蔵野館にて鑑賞)

(評価:★3)

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