■家族に大切にしてもらえなかった、という小さい頃からのトラウマで現実逃避・自殺志願している女の子が、カントクと出会うことによって現実を受け入れられるようになる、という話なんですが、描き方がなんとも妙です。 ■テーマは非常に身近な問題であるのに、会話や主人公の環境、X-dayまでのカウントダウンも、なんか作りごとっぽい感じ。感情移入もできなければ、主人公を理解しようと気になかなかなれないまま、2時間が経っていました。 これぞ庵野ワールドという感じなのでしょうか。 ■でも、この2時間を長く感じないのは、映像の美しさのせい。 宇部の鄙びたプラントのみっしり感といい、廃線かと思うような線路のさびれっぷりといい、さびしいはずの宇部の町が本当に美しく切り取られています。