[コメント] 郡上一揆(2000/日)
チャンバラだけが時代劇じゃない!直訴シーンの緊迫感と、大勢のエキストラを使ったシーンは迫力満点。細かいところまで万事OK、で満点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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18世紀中ごろに、岐阜県郡上郡一帯で実際に起きた、農民一揆を描いた作品。 細かいところまでいきとどいた時代考証や、俳優の演技は抜群の出来で、時代劇としても超一流ではないか。
特に老中への直訴のシーンや「目安箱」への「箱訴」のシーン、そして女優は皆「お歯黒」をつけているなど、時代劇だなあと堪能できた。
それになにより、そういう「形」のこだわりもよかったが、「御篭訴様」と緒形直人たちを敬う当時の農民の素朴さと、農民の数を生かした組織力や水のみ百姓への差別なども丁寧に描いている。
そしてそれだけの農民の力との対比で、この時代の幕府の、まさに農民を圧倒する権力が、ひしひしと伝わって来るだけに、その圧力に屈することなく、したたかに闘い抜いた農民たちの知恵と執念が伝わってきた。
要所要所で林隆三や山本圭、篠田三郎といった渋いおじさんたちが、渋くしめているのも印象的。
間違いなくこれまで見た中でもベストの部類にはいる作品であった。
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