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[コメント] リリー・マルレーン(1981/独)

ファスビンダーって親ナチじゃなかったか。そういう視点を「期待」したんだけど空振りだった。個人的には「ひみつのアッコちゃん」はこの名曲のパクリと判明したのが収穫。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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ハンナ・シグラは蓮っ葉な造形が良好で、それから印象的なのはドサ廻りから一緒だったピアノのハーク・ボーム。出征させられて、最後はラジオでハンナの歌唱聴いて、味方と思って丘のうえ登ったら敵で撃たれて死んじゃうのだった。彼が突出している。後はまあ誰も平凡。史実に沿うのに熱心でない作劇で、それがいいのか悪いのかよく判らない出来。

この監督の親ナチ発言を読んだことがある。だからそういう視点を「期待」したのだが、この点本作は空振りではかりかねる処があった。撮影も『四季を売る男』のほうがずっと良かった。本作は平凡。ズームの入れ具合はヴィスコンティみたいで、ハンナの処刑(史実は自殺未遂)ほか描写の省略が不自由な感じを残す。幾つかのダンスシーンの高速編集がよかったし、ハンナの歌唱に三度、戦場が重ねられるのが印象深いがそのくらいだった。

(評価:★3)

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