[コメント] 荒野の七人(1960/米)
面白さは本家にも劣らぬとは思うが、オリジナルでも鼻についた「農民」というキーワードのしつこさにはうんざり。一見被支配側の犠牲者に見える農民のクソ汚い農民根性こそが世界を支配しているというなんともやるせない気分にさせる映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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義理も礼儀も知らず、薄情で卑怯な自己中心野郎で、向上心を持たず、「事なかれ」的な臆病者で、日々の生活に満足しているかのように自らを偽る保守主義、まぁ言ってみれば、最低人間の代表みたいな奴ら。(ここでの農民は単に農業従事者の意味ではなく、被支配的要素を持つ)
彼らは純粋・純朴そのもの、自分と家族の身ばかりを考える。汚れも知らぬが、美徳も知らぬ存在であるために、平気で嘘をつけば、隠し事もするし、裏切りもする。そんな奴らを「勝者」と呼ぶこの映画(及びオリジナル)はやはりどこかやるせない映画だ。確かに、彼らは食糧生産者であるという性質上、いつも「負けない」とは思う。だが、あんなクソ汚い根性の「勝利」を肯定したくない。いいじゃないか、侍やガンマンが勝者だって!
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