[コメント] ウイズネイルと僕(1987/英)
踏み出す一歩の頼りなさ。
トレスポ以前のモダン、ブリット・カルト。
カルトの理由は登場人物のキレのよさ。主人公の「ウィズネイル」は、友人の「僕(マーウッド)」を使えるときだけ使い、身の危険がせまると平気で「僕」をおいて真っ先に逃げるようなやつだ。麻薬ディーラーの「ダニー」は哲学的ともいえるほど訳わからない。金持ちのウィズネイルの伯父さん、「アンクル モンティ」はお色気たっぷりで光っている。
そしてなにより、とんちの効いたセリフたち(とくにダニーに注目)。思わず口に出したくなる一行。
この映画を、「なにも起きないことの素晴らしさ」と言った人がいた。何が起きるわけでもない。ただ、寝て起きて、暇つぶしをして寝て起きる。どこにでもある分岐点。
何度も繰り返しみて、セリフを覚える愉しみ。
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