[コメント] シド・アンド・ナンシー(1986/英)
アレックス・コックス監督初鑑賞作。この映画とほぼ同時期に生まれたような人間には、パンクの歴史も精神も所詮分からないのかもしれない。でも、俺はこの映画は好きだ!ゲイリー・オールドマンのタダゴトならぬ演技はこれがデビュー作とは思えない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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純粋に映画として楽しんだ。映像は切なく美しい、音楽も気持ち良く、そして時には悲しい。正直な話、ピストルズの位置づけがどうのとか、シド・ヴィシャスのカリスマがどうのとかなんて、知識も乏しければ、熟考した事も無い。だからツベコベ語れたものじゃないのだろうけど、この映画がまるで歴史資料みたいに扱われがちなのだけは我慢ならない。個人的にこの映画はかなり気に入った。何か良く分からないけど、心に触れたものがあった。
ところで、ドラッグの扱いに強い批判があったらしいけど、全然そういう風に思わなかった。基本的にドラッグなんて大嫌いな人間なのだが、これにしても、大抵世間で「ドラッグ美化映画」と批判された映画に限っては嫌な感じがしない事が多い気がする。ドラッグに走り破滅する人物達の描写がしっかりしていて、ドラッグを軽く扱っている気はしない。ラストシーンも一見明るく暖かく描かれているようで、案外文字だけで死を知らされるのが逆に生々しくも感じられた。
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