[コメント] あなたのために(2000/米)
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南部の人情もの、というと私は『マグノリアの花たち』を連想しますが、私はこの映画のほうが好きだったなあ。(ドラマとしては『マグノリア〜』の方がすぐれているのでしょうが、感覚的にね。)ナタリーが植木をかかえて、ガニマタで歩く後ろ姿は今でも健在で、コレはギャグかと思いましたが、その後、ノヴァリーが植木を地面に植えて、彼女自身も植木同様、しっかと根をはって生きていく過程は、ほどよくほのぼのとしてて、淡々と悲劇もあったりして、安心できるハッピーエンディングだし、よかったと思います。
『マグノリアの花たち』のときも思ったものでしたが、南部の人たちってホントにみんなあんなに親切なのかしら。日本だと、田舎になればなるほど、よそから入ってきた人は仲間に入れないですよね。私などは方言をはなさないでいると、「気取ってる」とか言われるし。置き去りにされたノヴァリーをみんな新しい家族のように大事してくれる。うらやましい・・・ご近所全体がひとつのファミリーみたいで。父親が全員違う子供が5人いても、フツーに暮らしていけるなんて、想像できません。うちの近所にレクシーみたいな人がいたら、それはそれは格好のゴシップ発信源になってしまうだろうし、もちろん、その子供たちを預かろうという人などいないだろう。それぞれの生き方を尊重しあって、助け合って、生きていく。あの町のそういう感じが好きです。暮らしてみたいような気もするけど、南部の発音が身についてもちょっとなあ・・・
ただ、子供の父親のストーリーをサブとしてあれだけ挿入したんなら、ノヴァリーとの交差点をもうちょっと効果的にしてほしかったと思います。あれじゃ、悪いことするとバチがあたる的発想にすぎなくなってしまうでしょう。それから、ノヴァリーの恋愛タイプの繰り返しが少なすぎて、現実的でないかな。レクシーくらい、同じタイプのオトコに失敗するもんですよね、普通。あと、ナタリーの南部訛。だんだん、訛がうす〜くなってる!やっぱり、アメリカ映画にも、方言指導の人とかいるのかな。ナタリーの美しさに指導の手をゆるめたか?というわけで、気に入ったわりには☆3。
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