ショーンコネリーが長い間引き篭もってた部屋から出て、自転車乗るシーン。 あの光景は、実感と共に伝わってきて、たぶん長いこと忘れられない。 長いこと部屋にいると、身体感覚がおかしくなってくると思う。 自分の体が自分の体か他人の体か、はたまた、そんなことさえも気づかない、気づけないほどにくたびれてくる、頭と身体感覚。 それが、外に出ることで、刺激が加わわり、五感がフル回転しはじめるあの感覚。 たぶん、あの瞬間が、生きている、ということなんだと思う。 あの瞬間を味わえたこと、それだけでもあの老人にとっては結構大きいことだったのではないでしょうか。