[コメント] 黒薔薇VS黒薔薇(1992/香港)
映画を見終った人むけのレビューです。
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そう、臆面も無くやるのは凄い勇気がいるのだ。誰でもフッと安易な駄洒落や面白そうなコメントは思いつくもんです。その時普通の人なら「いや、でも他の人が面白いとは思わないかもしれないな・・・」「もしかしたら滑ってるかも・・・」「これを面白いと思う自分って浮いてるかも」とか言うシミュレートを本能的にするはずだ、酔ってないなら。 ネットの掲示板を見ていればよく分かる。「終わってる」「バカ決定」「笑える」などの中傷レスはそれを書き込んだ人間の無意識な村八分理論。この両者の心理に共通するのが他者の目を気にする、ってところだ。仲間はずれが怖いっていうやつ。
こういうのが恥をかかない、かきたくない、少数側になりたくないという意識に拍車をかける。当然中傷をする人間もこの固まりだ。自分が怖いんだから中傷する相手もビビッてるだろう、っていう本能。
実際この映画を日本人が作ったら映画ファンの目が怖くて戦々恐々ものだろう。この映画はそういうのがかけらも無い作り手の情熱と自信によって支えられている。最後の戦いのクライマックスでもチリンチリ〜ンと鳴らしてしまうその豪快な割り切り方、誰でも思いつきそうなコンクリート髪型のオチ、牢屋の鍵がかかってないミュージカルなんか人の目を気にしていたら絶対出来ないわな。だってオレでもその先のオチがわかるもんな(笑)。それがまた良いんだ。
とにかく沢山の元ネタ(ラ・マンはさっき借りてきた)が眠っていそうな香港内輪ネタ映画。ベッドのギシギシがどうしても知りたい。あれはなんなんだ。
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