[コメント] チャンプ(1931/米)
序盤、客人を待たせたまま強かに酔ってしまったウォーレス・ベアリーをジャッキー・クーパーが介抱する。その酔い醒ましを飲ませる所作や首を氷で揉むよう友人に指示を出す仕方がまるでセコンドのそれなのだ。保護-被保護ではなくボクサー-セコンドとしての父子関係。その画面(アクション)的提示が私たちの心を打つ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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あるいは競馬シーンにおける走る馬の速度と迫力の撮り収め方。クーパーが母親のところから戻ってきて、喜んだベアリーが勢いあまってパンチングボールを殴り飛ばして窓ガラスを割るという、「破壊」によって「幸福」を描く仕方。これが一流の演出家とスタッフの仕事であることは云うまでもないだろう。
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