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[コメント] 恐竜グワンジ(1969/米)

ハリーハウゼンが産み出した「恐竜」に関しては本作がベスト。今までに無かった人間との絡みの技術を、自分はCGよりも評価する。
荒馬大介

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 『ジュラシック・パーク』のCGが非常にリアルなのは良く分かるが、はたして人間とよく絡んでいたかというと非常に疑問が残る。つまり、リアルで滑らかに動くだけという印象の方が強いのである。DVDになった一連のハリーハウゼン作品群を改めて鑑賞し、つくづくそう思う。

 『シンドバッド七回目の冒険』のレビューで自分は、ハリーハウゼンの「投げた槍が怪物に刺さるのをワンカットに納めた技術」を高く誉めた。だが本作の場合はそこから一歩進み、槍ではなく“投げ縄”というものを使うことで今までに無い画面を作り出すことに成功している。ここでは、恐竜グワンジに投げ縄をかけ捕まえようとするカウボーイ、というのがワンカットで納まっているのだ。はっきりいってこれは驚異的。滑らかな動きでリアルなことを挙げてCGを誉めそやすのは良いが、そんなのが無かった頃にこの技術はどうか。自分にとってはこっちの方が「へぇ〜」である。

 話については設定に強引な節があるが、ロストワールド&西部劇という異色の取り合わせは好きである。恐竜が馬と対面する、というのは結構おつなもの(←そうか?)。あと大聖堂の中で迎えるクライマックスは見ものだと付け加えておこう。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)空イグアナ[*] kawa[*]

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