[コメント] 女囚701号 さそり(1972/日)
シャワーシーンでの映像表現はまさしく新東宝のお家芸!たとえ潰れても、脈々とその血は流れていると言うことに、とても安心感を覚えた…ひょっとして私だけ?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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リアリティなど口にしたくとも無い大胆な映像表現と、大胆なまでの暴力とエロチック描写。ここまで突き抜けた内容だとかえって拍手したくなる。例えばこの舞台を江戸時代にすれば、それはそれでちゃんと作品になってしまうだろう。時代劇性とのマッチングも垣間見れる程。よくぞこんな変な作品を作ったものだ(褒め言葉だよ。念のため)。
主演の梶芽衣子は、まさしくさそり。どんな仕打ちにも黙って耐え、その怨みを内に込め続けるという情念のこもった妖艶なまでの演技を魅せてくれる。主役がほとんど喋らないのは、通常であれば大きなマイナス点なのだが、彼女がほとんど喋らなくても、周りが盛り上げてくれるので、全く飽きることなく観ることが出来た。やはりこの手の作品は、溜めに溜めて最後に爆発するのがとても小気味よし。カタルシスを感じられる。
彼女の服装にも注目したい。冒頭、杉見に裏切られるまでの服装は純白。無垢さを強調していたのに、青い時代(囚人服の色)を経て、ラスト部分では真っ黒な服装をして登場する。そのどれもちゃんと彼女を引き立てているのが上手い。
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