[コメント] フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966/日)
ガイラのスピーディーな動きや、自衛隊の作戦行動の手際の良さの演出、メーサー車の光線描写の凄まじさ(!)など、各論では目を見張る部分がある。また「なんだかわからないけど退治されてしまう」といった、怪獣を天災的に捉えた描写をしていないのは評価。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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また、ドラマとして、それこそ「フランケンシュタイン的哀しみ」と真っ向から向き合っているのはすごい。この時代、それも特撮映画でと考えると素直に驚かされる。 体細胞が自然にクローン増殖する……といったあたりを理解が足りないという声もあるようだが、時代的な理解の不足というよりも、ドラマとしての思いきり、割り切りだったのではないかと、個人的には評価したい。
しかし、当時の特撮映画にありがちなパターンなのだが、映画が単なるスペクタクルとしてしか機能していない部分を強く感じた。
たしかに特撮技術はすごい、凄まじい! CGを氾濫させるだけでは創り出せないリアルな「生っぽさ」がここにはある。しかし、そればかりになってしまえばやはりクドさを感じてしまうのだ。
当時の「映画という娯楽」に期待されていたものとして、そういったスペクタクルが大きく存在していたのかもしれない。しかし、21世紀から見たときに、クライマックスまで延々とサンダとガイラが戦っているだけ……という場面が何分の一かを占める構成は冗長だろう。
どうでもいいこと
移動指令部に「以降は山のフランケンシュタインをガイラ、海のフランケンシュタインをガイラとする」みたいな入電がありましたけれど……内閣官房会議とかで決めたのかなあ(それこそとりみきのマンガでそういうネタがあったけれど)。
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