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[コメント] マレーナ(2000/米=伊)

帰ってきたマレーナ。このシーンは私を慄然とさせた。
たいへい

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







思春期の早熟な目を借りながらトルナトーレは何を提示しているのだろうか。ある種の気高ささえ感じさせるこの場面は、「ファシズムを支持するかどうか」を遙かに越えた一人の女の「生きざま」がありうることを主張しているように感じる。しかし、この「生きざま」があるからこそファシズムは克服されていく可能性があり、彼女のあり方は、政治とは無関係に見える、こういった一見、政治とか抵抗運動とか左翼とかとは無関係の、無数の生きざまが、結局のところファシズムを力無いものにしていくのだ、ということを感じさせてくれる。いわゆる左翼映画にはない力強さが、この映画にはある。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)緑雨[*] Curryrice[*] メイシー[*]

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