[コメント] セイブ・ザ・ラストダンス(2001/米)
ジュリアード志望の外国人の友達に一日おきで2回もみせられた。でも飽きなかった。父との会話のシーンが泣かせる。
ダンスシーンに現実味を持たせるのは非常に難しいし、この作品も完璧とはいいがたいけれど、まだうまくやっているほうだと思う。ストーリーも自然で、決して下手な青春映画ではない。母の死・疎遠だった父との初めての心の交流・夢・十代の葛藤・恋愛・人種や貧困の問題と、ここまで贅沢に盛り込んで、更に見た目にエンターテイメント性まで持たせようというのだから、それを考えるとたいした仕上がり。
リッチな家の小生意気なガキばかりが集まる高校を舞台にし、ファッション性や馬鹿騒ぎパーティーばかり描こうとするティーン映画に飽き飽きしている、という方にもおすすめ。 気になるのは、MTVの商業主義がちらちら見えること。若者を引き付けるとはいえ、なにもそこまでヒップホップを持ち上げなくてもいい。
主演ジュリア・スタイルズの素人っぽさと上手さの同居した感じは、ちょっと新しくていい。個人的には父親役も味があって好き。
ちなみに、"Save the Last Dance"というタイトルは、その夜のラスト・ダンスを誰か特別な人と踊るためにとっておく、というよくある言い回し程度にしか思っていませんでしたが、友人が「ジュリアード音楽院入学のためのオーディションは、2回しか受けるチャンスが与えられない」と教えてくれ、ヒロインが一度目に失敗していることも含んだタイトルなのだと気づきました。深いですね〜。
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