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[コメント] 狂った野獣(1976/日)

渡瀬が刻々内省を迫られる物語の骨格が優れており、細部のいい加減さはヒステリックなコメディに繋がり、なぜ路線バスで大阪京都間を移動するのかさっぱり判らない渡瀬の出鱈目さは『皇帝のいない八月』に引き継がれる。チンドン屋演奏のふたつの件が秀逸。川谷室田の代表作だろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







中産階級が悪口で通用した時代の優れた記録で、誰もが潜在的に泥棒であるというテーゼが実に東映らしい切り口で証明される。「嘘つきは泥棒の始まりえ」

たぶん海外のスパイ小説辺りに元ネタがあるのだろう。個人的に京都は右京区の描写が懐かしい。東映撮影所に闖入する内輪ギャグ付。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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