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[コメント] キングコングの逆襲(1967/日)

冒頭は北極。そこから、太平洋の深海、コングの島、NY、北極、東京と場面を移す。東京上陸後は、増上寺(芝公園)、東京タワーが主な舞台となる。
ゑぎ

 陸海空とも、ほぼミニチュア、あるいはミニチュアとの合成だ。これがいい仕事ぶりだと思う。例えばヘリコプターの2つのプロペラ。飛びモノのピアノ線は、ほとんど見えない。潜水艦から発進するホバークラフトとその飛行による海のさざなみなんかも素晴らしい。あるいは、大道具的な装置で驚いたのは、NYの国連内のセットだ。これは金がかゝっている。

 2人のハリウッド俳優は、吹き替え(田口計山東昭子の声)。宝田明は日本語でしゃべる。リンダ・ミラーはずっとミニスカ。浜美枝は黒いドレスや、胸の空いた赤いドレス姿でゴージャスな悪女を演じる。浜美枝以外の悪役では天本英世が一人気を吐く。副官っぽい田島義文はまだしも、堺左千夫黒部進は、ほゞ立っているだけだ。あるいは、終盤出て来る、お偉いさんの北竜二の変な間(変な落ち着き)も一貫しているのだ。一貫性ということで云えば、浜美枝が、終盤から善悪逆転したように変化し、キャラがブレてしまうのが惜しい。

 いつもながらだが、伊福部昭の音楽が良く、この劇伴だけでも感動してしまう。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ペンクロフ[*]

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