[コメント] ムーラン・ルージュ(2001/豪=米)
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おい、ニコール・キッドマンさんよ。あなたカンカン・ダンサーでしょ?最初の象のダンスシーンさ、もうちょっと足上げられないわけ?ハリウッドと観客なめちゃいかんぜよ。 ・・・というやつあたりは置いておいて。
天下のハリウッド・ミュージカル、美貌のニコール・キッドマンに愛しのユアン・マクレガーと来れば見るしかないと思いました。前評判も上々だったし。
でもこれはハリウッド・ミュージカルじゃない!あたしゃ認めない。ハリウッド・ミュージカルって、監督お気に入りの「青春歌曲」を散りばめるものだったっけ?あまりの詰め込みすぎに、最初から全く話に乗れず。その理由は、監督が技巧に凝りすぎな部分にあると思う。サティーンの結核が団長とかクリスチャンに伝染っちゃったらどうしようと、そればっかり考えてしまった。
愛の展開もお粗末・・・。若くて才能豊かならいいの?公爵だって癖はあるけどいい人よ。あなたたち、あの人を馬鹿にしすぎです。しかし、これが愛なら、若い者同士の援助交際だって愛に溢れてるじゃないの(言いすぎ)。アメリカ人は三文文士が好きね。古きよきヨーロッパの香りでもするのでしょうか。 ・・・で、これは私の独断であり偏見ですが、この映画が好きな人はきっと『恋に落ちたシェイクスピア』が好きなんじゃないか。私はどっちも「愛の耐えられない軽さ」に耐えられなかった。それが愛かね。愛って何だね。でも、一方は“シタール奏者”と、一方は“マハラジャ”と結ばれることになったわけで、較べてみるのも面白いかもしれない。
えこ贔屓ではありませんが、ユアン・マクレガーの歌・踊りにはちょっと感動。上手いとは言えないかもしれないけど、愛を知らない三文文士の青臭さと若さがにじみ出ていた。ニコール・キッドマンは・・・どうも私はこの人と相性が良くないのか、演技が鼻について仕方が無い。最初の歌でマリリン・モンロー顔負けの「オゥ!アゥ!」に白けました。彼女はミュージカル向きではない。「高級娼婦」には品もアクも足りない。団長役のジム・ブロードベンドは、今まで知らなかったけどいい役者さんですね。
期待して見た分、裏切られた気分も大きかった。ただし、時期も悪かったんだと思います。『シカゴ』を見た後だったので。『シカゴ』と『ムーラン・ルージュ』、どっちを先に見ようと思ってるか迷ってる人がいたら、私は迷うことなくこっちを勧めますね。そうやって見たらこのレビューも変わったのかな。
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