この映画は劇場で2度見たのでそれぞれの批評を記載します。

(1度目)　 　なかなか良かったと思った。何と言ってもデンゼル・ワシントン。この映画の中での彼は本当にすごいと思った。一番最初のイーサン・ホークと対面するカフェでのシーンからかなりインパクト大。最初から最後まで衰えることがなかった。威厳のある悪役で非常に良かった。内容的にも良質の刑事アクションだったと思う。だんだんと汚職を行うシーンを見せて、後半に行くに従って盛り上がり、緊迫感も高まって飽きない。無駄なシーンは少ないし、脚本もしっかりしてて良くできてると思った。でも、何かが足りない気がした。『LAコンフィデンシャル』のように「この後どうなるんだろう？」思わせたり、『ユージュアル・サスペクツ』のような驚きがないのが残念。少し期待をしすぎてしまったかなぁ・・・。でも、刑事アクションとしては面白いし、デンゼルの熱演もあって満足はできました。

(2度目)　 　宣伝にある「LAコンフィデンシャル」が・・・とか、妙な期待感なしに内容も分かってるわけなので、1回目より良かったと思った。その分良いところも見えたし、逆に悪いところも見えたかなぁと。やっぱり脚本は良くできてる。台詞にセンスあるし、全体的に無駄がない。無駄がない代わりに、少し浅い気もするけど、あくまで1日を描いた映画だから仕方ないかと。内容知ってても緊迫感があって楽しめる。イーサン・ホークがバスタブで脅迫されるシーンなんかは分かっていってもハラハラしてしまった。終盤の展開に多少不満があるが、2度目でも飽きずに見られるくらいなので良い。あと、デンゼル・ワシントンの演技（特に前半）はやはり素晴らしいに尽きる。

　総合的に見ても見応えあるフィルム・ノワールであることは間違いないです。ちなみに、スヌープ・ドッグやドクター・ドレー、メイシー・グレイといったブラック系アーティストの出演も個人的には見どころでした。