[コメント] 第七天国(1927/米)
天国への、長い長い階段。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
シーコウのアパートのセットの造型が素晴らしい。度胸試しの渡し板とか、満天の星の見える窓とか。なにより地獄(地下水道)と現世(道路)と天国(アパートの部屋)をちゃんと作って、一個一個登りつめていくのがラクじゃないってのがこころニクい。
筋書きだけざっと追うと、単なるお涙頂戴映画のようにも思えるけど、散りばめたユーモアと上を意識した演出で、素朴で力強い愛と勇気の物語になっている。お姉さんはとりあえず置いといて(あのキャラはイタすぎる)、タクシーの運転手を始めとして、周りのキャラがまた利いている。
でもやっぱりシーコウかな。おいし過ぎる!ニクめなさ過ぎる!!あんないい奴ちょっといないよ。あんまり上を見過ぎて目がつぶれちゃったんだね。でも本当の天国は心の中にあったなんて、巧すぎる話だけど全然ニクめない。「シーコウ、ディアン、ヘブン!」に爆笑しながらも、最後のほうには切実で涙ぐましいフレーズに変わっていくのに、まんまと乗せられてしまった。
強いて言うとマイナス要素は、イタすぎるムチと、道路清掃に変わったとたんに親しくなるお隣りさんっていう、笑っていいのか分からない演出。それ以外は都合良くても全然許せるナ。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。