[コメント] 耳に残るは君の歌声(2000/英=仏)
自分の根っこ(祖国)と言葉を失った少女のさすらい物語。生きるためには歌うことしかなかった
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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イギリスで、ウェールズ人の教師に歌を仕込まれるシーンが悲しい。 教師は彼女を生かすために、音楽と英語を仕込むのだが、それは彼女にとって、心の根っこ(母国語)を捨て去ることと同時に、(西側社会で)生きる技術を与えるというアンビバレンツな行為となる。
そのふるさと(ロシアのユダヤ人村)と新天地の間で引き裂かれた彼女は、唯一、「歌」と優しい父親の面影をのみ、生きる糧とする。
その放浪の果てにあるもの。 愛し合っていても時代によって引き裂かれる恋。
20世紀のさまざまな悲劇を縦糸に、ヒロインの人生が疾走してゆく。 彼女は自分探しを終えた後、どうやって生きて行ったのだろう?ハリウッドでスターになった?それとも、ジプシーの楽団と共に、故郷を訪ねて旅立てただろうか?
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