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[コメント] フロム・ヘル(2001/米=チェコ)

率直に言うと可もなく不可もない作品。脚本の構成自体はオーソドックスなゴシック・ミステリー。不必要に画面で表現される汚らしさが個人的にNG。デップの腑抜けの主人公も精細さを欠き微妙。
TOBBY

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切り裂きジャックをテーマにしており、本来ならワクワク、観客として楽しめるミステリーになるはずが、基本的に薬や酒に溺れての駄目系キャラクターが苦手なので、本作の主人公の像にイライラしてしまった。同じデップ主演なら『ナインスゲート』の方が遥かに好感のもてる探偵を活き活き好演しています。さらにリバーの犠牲となる娼婦たちの表現が、殺され方がグロテスクとかなら、まだしも、ものを食べたりの何でもないシーンが異様に汚らしい。他にも検察医たちの嘔吐など監督の趣味なのか不必要に汚らしい表現が多く不快。さすがにデップグレアムは主役で小ザッパリしていて、カメラが二人にパンする度にホッとしました。当時の娼婦や貧民の表現以外の物々しい霧の煙るロンドンの町や、ガーゴイルの鎮座する尖塔などは見事に表現されています(チェコだけど)。演技力はホルムが抜きん出ていて墜ちてゆく様を見事に見せてくれる。それにしてもロイヤル・ファミリーやフリーメーソンは寛大だなぁとつくづく感心。まず日本だと企画段階であり得ない解釈。物を食べながら見たくない作品。

(評価:★3)

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