[コメント] フロム・ヘル(2001/米=チェコ)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
この映画期待せずに観に行きました。その結果・・、なかなかそれなりに面白かったです。ジョニ―・デップのかっこよさに+1点
このさいだからはっきり言おう、『クリムゾン・リバー』のコメントでも書いたけど途中で犯人がわかるサスペンスほど面白くないものはない。
私はサスペンスを観る時犯人探しを楽しむ。しかしこの映画。医学知識がなければできない、そして上流階級にしかできない、この二つそろえば当時の時代背景を考えれば犯人は絞りがつく。しかしこの作品。私はあの感情のない、凄腕の外科医だと思っていた。感情がない=狂気に走る(?)、医者=教養がある=金がある=医学知識はモチロンある。しかしよく考えてみればこいつって感情ないから動機がないぢゃん。動機なかったらただのホラー映画になっちまう。んで観ているうちのあのじいさん医師がでてきて、あっ、こいつかもな・・・。ってことで大方の予想はその二人に絞ってました。見事に的中。
私が思うにまとめると、これで犯人が絞れると思います
その1、犯人は異常者。ということはこの手の映画の犯人が異常者の場合は大体表はいい人きどってる人間
その3、犯人は手紙が書ける=一応教養のある人間
その4、犯人は医学の知識がある
その5、暗闇でも見分けのつきにくい臓器(子宮)などを取り除くことができる=かなりの医学知識量。それかかなり医学の経験があるもの。
その6、ブドウの茎=金持ち=かなりのお偉いさんか、公務員(?)辺りの職業。
こう考えると大体絞れます。
やっぱこのテーマ(切り裂きジャック)で、しかも史実に基づいたフィクションだから仕方ないけど、犯人簡単に絞れまっせ。登場人物もそういう人ばっかだから。
それからラスト。第5の殺人の死体ですが、アバーラインが髪の毛を観てなにかを感じた理由がラストまでわからなかった。あの髪の毛って金髪だったけど、メアリーへザー・グラハムは赤毛。そして最後に警部の見た幻覚。「ははぁ〜ん、なるほど」って感じですね。この落ちはなんとなく好きだけど、ヨイトマケさんもいっておられる通り、殺す相手間違えてぐちゃぐちゃにする犯人って一体・・・??しかも殺してる途中で気付けよ!と、まぁツッコミどこもありますけど、目をつむってあげてください。
死体も結構すごいですね。リアルっていうか、あんまり「グロ」方面に行かずに思ったより上品(?)ないい感じの死体ですね。こういう猟奇殺人ものってなんか僕には結構魅力を感じるんですよね。そこで大切なのが死体ですよ。この映画のラストの心臓ですけど、いやーすごいですね。見た瞬間別にグロさも感じませんでした。やっぱ『カル』の死体と比較しちゃうんですよね。どっちかというとこっちの方がリアルだったけど。まぁ『カル』の公開からは2年近くたってるけどね・・。
猟奇殺人ってことは惨殺死体がでてくる。そこをどこまでリアルにするかってことですがね・・。リアルでした。
けど思ったのですけどなんか話の筋が韓国映画の『カル』に似てませんか?
その1、医学知識のある犯行(解剖するときに医学書どおりの解剖)
その2、微妙な愛
その3、猟奇殺人
その4、死体から臓器を切り取る(『カル』でもこれと同じように心臓を抜き出しておりました。)
ついでに、共犯者あり
こんなもんかな・・まぁそんなに似てないと言われれば似てませんけどね。
とにかく意外と面白い作品ですよね。 映画見る前に『キリング・ミー・ソフトリー』の予告あって、観てたらサスペンス色の強いなかなか面白そうな映画だから観たいなぁとか思ったけどR−18だからねぇ・・。ははは。
それとエンディングのマンソンですが。あそこまで行くと、まさに「フロム・ヘル」ですよね。エンディングまで「フロム・ヘル」とは・・。やるなこの監督・・。いや、やりすぎだ・・・。
ついでにこの映画、観てて全然怖くなかったです。その理由は多分主人公の亜バーライン警部が犯人に狙われないから観客は追い詰められる恐怖みたいなのを感じず、ただ死体の画写に恐怖するのみ。ただ見ている人が今まで観た映画でこんな感じの映画を観たことがある人だったら?恐怖を感じるわけがない。
部分点をつけると
映像・・・4☆☆☆☆ 音楽・・・4☆☆☆☆ 死体・・・5☆☆☆☆ 総合・・・4☆☆☆☆(ジョニ―・デップのかっこよさを含めて)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。