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[コメント] ジーパーズ・クリーパーズ(2001/独=米)

思うに、ホラーというのは金をかけてはいけないのかも知れません。低予算で工夫で怖がらせてこそ本物だと思えてしまいます…特にコッポラが製作したホラーを観る度にそう思います。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 アメリカの田舎にあるいわゆる都市伝説を題材に取った作品で、コッポラが製作総指揮という鳴り物入りで、更に実際北米での受けもかなり良かった作品。

 しかし、実際はどうだ?

 ホラーだと思ってたら見事な外しっぷりを見せてくれた。ホラーのはずなのに、ホラーっぽくない。見事にそれが外れてる。確かに最初の恐怖を醸す演出は結構良かったんだが、いざ実際に恐怖演出が出てくると、なんだかもうほとんど馬鹿げた物語になってしまった。

 結局何のことはない。不気味な奴が近づいてくるので、逃げるだけ。ほとんど『激突』(1972)と『13日の金曜日』(1980)の粗悪なコピーだし、なんだか全然逃げてる人間が怖そうに見えない。ここまで温ければ、どこかではっとする演出が出てくるのかと思ったら、最後は何の衒いもなく本物の悪魔が出てきたと思ったら、主人公の一人があっさり捕まって終わり。

 は?何これ?

 ホラーの皮をかぶったコメディか?しかもとんでもなく温い。

 確かにコッポラが製作したホラーは『ドラキュラ』(1992)であれ『フランケンシュタイン』(1994)であれ、どうにも外ればかりだが、これはその最たるものだ。画面だけは綺麗で、金を随分遣ってることは分かるんだが、それがやりきれない気持ちにさせる。

(評価:★1)

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