[コメント] スパイダーマン(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
★冒頭のモノローグ、「これは彼女に関する物語だ......」というくだり、どっかで聞いたセリフだなぁ??『GO』?ということはこれは青春をテーマにしたストーリィであって、物語のとっかかりではあるけれど、自分がスパイダーマンだろうが、在日コリアンだろうがこの際あまり関係ないワケね。じんわりしみじみ感動系の映画にオファーが多いトビー・マグワイヤもこの映画にはぴったりのキャスティングかも知れません。
★ウィレム・デフォー、よかったですねぇ。顔コワかったですねぇ。楽しんで演じてましたねぇ。自慢のマシーンとスーツはマヌケでしたねぇ。
★ティム・バートンの『バットマン』以来、生半可なヒーローものは作れなくなってしまった感のあるハリウッドですが、サム・ライミは見事その高いハードルをクリアして、なおかつ新しいヒーロー像を起ちあげてきたな、と思いました。良くも悪くも『ダークマン』をはじめとするこの監督特有のアク「不遇を託つ者への共感」がスッキリし、エキスだけがうまく残っているような印象です。なぜスパイダーマンが永くマーヴェル・コミックで人気を保ってきたのか、巧みにCGを駆使しながら、その神髄を一読者の感性で映像にしてくれたようです。新たな力を手に入れてはしゃぐさま、それを不純な動機で利用しようとする「へっぽこ」ぶり、徐々に義務と責任に目覚めていく主人公にリアルを感じます。
★主人公を取り巻く脇役たちにもそれぞれにドラマがありそうで、役者陣の演技もあってこの手の映画にしては強い存在感がありました。 「コミック原作ヒーローアクションもの」というジャンル分けが一般の(特に女性)観客をして敬遠させているようですが、ワタシは「ジャンル的おもしろい映画」ということと同時に「普遍性のあるよい映画」だと感じます。レッテルでちと損をしているのかなとも思いました。普通の観客にもオススメできます。
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