[コメント] WXIII 機動警察パトレイバー(2002/日)
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私は1,2も大好きだ。自分が楽しいと思う事、それはその中の数ある要素の中に強烈に飢えている何かを補充してもらう行為に快感を覚えるからなのではないだろうか?私は1,2の時、自分が何に飢えていてこのアニメが好きなのか考えなかった。
しかし、2がこの世に出てからもう10年近くになる。類似品も結構見たせいでこの新作は冷静に観ることが出来た。それでかこの劇場版に自分が何を求めていたのかも何となく判った。
「劇場版パトレイバー」にあり、他の日本映画に無い物。それは固有の場所、名前、セリフ、話題、からくりだ。
例えばある世界(この映画の場合警察)にあなたが紛れ込んだ時、専門用語や省略された言葉に面食らうと思う。私の職場だと「コンミ、図番同じで、内径違うのどうした?」「テーブルで作ってます」「それFドラっすか」「あ、パス追加してない」こんな感じで会話が成り立っているのだ。あなたの会社や家の会話をじっくり聞いているとおそらく大差ないはずだ。
このシリーズでは会社で聞かれるような専門分野的な会話がポンポン飛び出す。観ている人達には子供やおばあちゃんだっているんじゃないか、なんてスタッフは心配はしない。「1」ではパソコンのOSとウィルスの仕組みを知っている人が楽しい映画、「2」ではハッキング、防空システム、安全保障なんかに興味があると楽しい。そして「3」はバイオテクノロジー。いずれの犯人も特化した技術を持っている知能犯。又、舞台が具体的に東京近辺に絞っていておおよそここはどこなのか、現場がわかる部分が楽しい。
そして今回も犯行?には特定の音だ。アナログ盤とCDとの周波数の高音カットの違いをネタに持ってくるのはこれ又人を選ぶ話だ。
しかしなあ、自己増殖する細胞の結果のあの怪物、なまじかレイバー部隊に活躍してもらわなくてはならないのであんな物になってしまったがタイトルが「パトレイバー」でも隊員が出なくてもかまわないんだが。もし巨大で無くても良かったら今回の自己増殖生物は彼女の死んだ娘とそっくりで良かったんでは?と思う。指1本からでも増えるわけよ、女の子が、わさわさと。よっぽど怖くない?
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