[コメント] 美貌に罪あり(1959/日)
厚化粧で散漫な「桜の園」。マスムラ得意のスピード感溢れる演出でお仕事をサクサクこなす様はある種圧巻ではある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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勝新太郎のひねくれ坊ちゃんとか若尾文子の危険なアバンチュールとか、筋書の骸骨のような断片がテンコ盛りに突っ込まれ、持ち時間不足でどうにもならない、というよくあるオールスター映画。原案の「桜の園」からの乖離甚だしい。
農地潰してアパート建設の地上げにあう杉村春子の顚末だけは時代の反映があり求心力がある。最後の酒宴で村の有力者に叩きつける凄まじい嫌味がいい。「農地改革のときは只みたいな値段で畑を買ってくだすって本当に助かりました」等々。山本富士子との舞いも素晴らしいし、田舎道をダンプで去るショットもいい。諸事情絡めて語ってくれたらいいものになっただろうに。
まだ50年代、この杉村主演で一本つくれなかったのか。筋と関係ない、客ウケだけ狙ったようなタイトルもロマンポルノ系で投げやり。会社の姿勢がよく判る。
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