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[コメント] インソムニア(2002/米)

リメイクを熱望し、製作がソダーバーグと言うので異様に期待して観たら、意外と普通だったという。…。ノーラン監督に至ってはギミックに走り過ぎた前作よりは遥かに素直に撮っていて好感。パチーノの演技ありき。
TOBBY

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疲れきって老けきってるパチーノが、不眠症であり、葛藤から神経をすり減らす刑事という役柄を見事に表し、異様な存在感。本作で彼の演技を観られただけで満足。脚本に至っては、わざわざノルウェー版をリメイクする程の斬新な内容でもなく、ミステリー好きな人なら、悲しい程に、あっさり先が読めます(ラストのパチーノの台詞、冒頭で見えた)。成り行き上、パチーノが共犯者になってしまう部分が脚本の白眉か。本作のパチーノの丁寧で重厚な演技に対し、犯人のウィリアムズの演技が適当すぎるのが鼻に付く。マッドなキャラクターはサイコパスな犯人像にピッタリなのだが、どうも軽すぎる演技で、水の上に浮く丸太をヒョイヒョイ渡って行ったり、都合良すぎる演出にも愕然。ヒロインに関してはスワンクに恐ろしいほど華が無いので、宿屋の女主人をゆったりと好演したティア二ーに軍配が。田舎の白夜ののどかな風景と、神経の限界(自己の善悪の葛藤)で憔悴しきったパチーノ、事件そのもの緊張感が、絶妙なバランスを生んではいた。

「眠らせてくれ」byパチーノ

(評価:★3)

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