[コメント] アイス・エイジ(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
おい、おいおい、これはイカンだろ。太田光の吹き替えのインパクト以外にインパクトがない映画ってナシだろ。おい、いいのか、お前ら騙されてるぞ。得るモノなんてあるのか?
とまぁ、この作品、『シュレック』『モンスターズインク』の両方に圧倒的にキャラクターの可愛さと完成度、内容の捻り具合と奥深さ、そしてCG技術で劣っている。明らかに、その2作品に100エクサ対ゼロのコールド負け。
さらに一体全体、「このCGってさぁ、NEC PC-9801M2(CPU=8026-2:8MHz・5MHz切り替え RAM=256KB)で作ったのか?オマエ器用だな。」と思わせるアノ糞粗いCG画像のどこをどう見れば「CG万歳!CGの技術は格段に進歩している!みよ、この表現豊かな表情を!」のスローガンが出るのか不思議でたまらん。毛並みに魂がないCGは去れっ!
…それにしてもオチ。
地球温暖化を意味しているのだろうが、そこはニヒリストで風刺家であれば、車が集う駐車場とファーストフード店内でトチ狂ったように肉(有害物質入り)を喰う、そして内臓&骨までしゃぶる人間様の進化の集大成を“糞粗いCG”で見せて欲しかった。その糞粗いCGは糞粗い人類の逆進化、超退化にフィットしていると思うがな。愛する子供を動物たちに助けられておきながらも、その子孫は食べている。これほどオイシイネタは無いと思うよ。マジで。
と言ったところでまとめの言葉。
生きるために未来永劫続く食物連鎖。真実を「お子さま向け」と語って逃げて、作り手の才能の無さを“お手軽な内容”で隠蔽した胸糞悪い映画だったです。かろうじてmyハニー(愛する彼女)と見ていたので凍傷にならずに済んだものの、これが独りだと思うとゾッとする…。あと短いのも凍傷にならずに済んだ主因。長さだけに2点、と言ってもいいぐらい。
______________
関係ないが、出来ればこの監督に欠けている部分、リアリティのなさを改善させるために中島みゆきの『ファイト!』の歌詞(「経文」とも言う)を写経させたい。200回ほど。それも高野山で。
彼女の陽気なリズムに隠されたリアリティ溢れすぎの歌詞に潜む魂を感じ、盗み取って大きくなってください、クリス・ウェッジ。
中島みゆきは凄いよ。ダムで歌うんだから。そのギャップをシナプス大放出で感じろ。
2003/2/16
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。