[コメント] チョコレート(2001/米)
不幸を絵に描いたような人物造形が秀逸。鏡を使ったカットの多用により、境遇や精神の不安定さが強調される。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ハル・ベリーの名演に釘付けだった。激情や恍惚の表情だけでなく、夫との最後の面会の場面や、ハンクの家を訪ねて父親と出くわしてしまう場面での抑えめの演技も素晴らしかったと思う。
ストーリーについては、ハンクの改心に至る過程が丁寧に描かれておらずやや唐突な感じがしたものの、ラストシーンの不思議な余韻がじんわりと心に響いた。「俺たちきっと上手くやっていける。」ハンクのこの台詞があることで逆に彼等の未来が明るいものにはならないような気がした。レティシアの視線が、庭の片隅に並ぶ墓石のあたりをさまようのも、そう簡単に救いは訪れないことを暗示しているような。。
ところで、「チョコレート」というのは肌の色の隠喩でもあるんでしょうか?
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