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[コメント] ズーランダー(2001/独=米=豪)

とても楽しめるんですけど、多分この映画の日本語字幕を書いた人は、ズーランダーに「お前の仕事ぜんぜんGood-lookingじゃないよ」と言われると思う。
してんちょ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







コメディーの申し子にして才人ベン・スティラー監督主演の映画。 今までにないテイストで笑いどころは結構迷いがち。 加えてゲスト出演者のサービス満載とバラエティー番組のような様相。 それらが不完全燃焼で素人作りな映画だと思われてしまう原因なのかもしれないけど、そういうコメントは少し待とうよ。

私は日本語字幕で観ましたけど、字幕が作品の面白さを少なからず損ねていると思いました。 たとえばズーランダーは何度もgood-lookingを台詞で用います。 つまり彼にとってこの言葉はすごく特別なもの、キーポイントであるのに、日本語ではそのニュアンスがほとんど伝わらなくてなんとももどかしい。 

またダジャレも同じ。 たとえばファーストネームのデレクと、デレリークトというショーの名前にかけて、ハンセルが "DereLICK(lick=なめる) my balls" とシャレをかましているのに、字幕では唐突に「おれのOOをなめろ」と出てきて、観ている人はなぜそんなことを言ったのかさっぱり理解できない。 そんな日本語字幕の足引っ張りがあって4点というわけです。

これはオリジナルを日本語字幕にする時に伴う困難であって、そういう意味では字幕を書いた人を責めても仕方ないかもしれない。 でももう少し工夫の仕様があってもいいかなと思ったのも事実。 浅知恵だが、good-lookingだって例えば「いけてる」とかいう表現なら少しはアイデンティティを確立できたかもしれない。

とにかく、洋画コメディーを日本語に直すのは難しいわけだから、その事実を見ずにこの映画に低い評価をあたえるのはどうかと思う。 本場の人達だったら多分もっと楽しんで観ているかも知れない。 多少の留学経験しかないですけど、私はそんなことを思いました。 

(評価:★4)

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