[コメント] サイン(2002/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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シャマランは物凄いことをやってのけてしまった。ある意味で禁断とも読み取れるテーマをシャマラン流の味で飄々とやってのけてしまった。絶対に人の力では知り得ることのできない未知なることを、神が教えて示すのだ。これぞ「啓示」の真意であり、そして結果にあるのは、人々を歩むべき方向へと導き出す意味での「奇跡」である。それには神の力、「加護」があったのだ…。また、シャマランのユーモアセンスがただならぬフォローを加えていることにも是非注目したい。
…と、超真剣にベタ褒めをしたいくらい不思議な傑作である。
映画的にも素晴らしい。役者陣は文句無し。音楽は最高の雰囲気作りを成功させている。カメラワークにも飽きることが無い。地下室でのアングルなんかは特に見応えがある。また、シャマランが往年の傑作を所々で参考にして利用しているのが伺えるが、その使い方は本当にニクい。
個人的なツボは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の影響を受けている点だ。まず直接関係は無いが、あの地下室へ逃げ込む夜の出来事が忘れられない。最後の晩餐としか思えない食事シーン、そしてシャマランのユーモアが生きた抱擁シーンには心を打たれる。そしてここからが凄い。心臓がバクバクしてそうな中で板を打ち付けていくシーン…である。これから起きる前代未聞の出来事を象徴させる1シーンと言えよう!何故か、「ナイト〜」と上手くリンクしているように思えて仕方が無かった…。
宇宙人という非現実をリアルの世界へと導き出した…という意味でも、シャマランのSignにはただならぬものを感じる。
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