[コメント] ドニー・ダーコ(2001/米)
どこまでが現実でどこまでが少年の妄想なのかがかなり混在した形で描かれていて、多少わかりづらい部分もあるが、精神的に病んだ少年が定められた運命に突き動かされていく心理状態が上手く描かれている。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ウサギの仮面をつけた男に世界の終末を告げられ、運命に翻弄されていく少年の青春映画。
どこまでが現実でどこまてが少年の妄想なのかがかなり混在した形で描かれていて、多少わかりづらい部分もあるが、精神的に病んだ少年が定められた運命に突き動かされていく心理状態が上手く描かれている。
ラストの解釈に関しては、おそらくいろいろな解釈があるだろうが、個人的には、今まで運命に従ってきたドニーがグレッチェンの死という運命を変えるために運命に逆らって、時間を戻し、自らが犠牲になったという解釈をしたいところ。
ドニーの学校で自己啓発のセラピストの教えばかりを授業で行うばかりか、次元論を押しつける女教師がカルト宗教の教祖並みに学校で力を持ち、他の教師や生徒も誰一人逆らえない中で、精神的に不安定とされるドニーだけがこの異常さに激しく抵抗感を覚え、秩序の破壊を単身、試みようとする姿は、ある種ヒーローのようなかっこよさもある。
唯一気になったのは、フランクをなぜドニーは自分の幻覚の中で運命を告げるウサギにしたのかという点。ドニーとフランクの実際の人間関係をもう少し説明して欲しかったところ。
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