[コメント] ボーン・アイデンティティ(2002/米)
GPSも携帯も出てこないような冷戦時代の原作どおりやっても、スパイ物に郷愁を感じる層にしか受けないだろうし、原作者自らも関わっての現代劇にし、筋ではなく画にディテールを求めた話の薄め方が上手かった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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CIAの謀略物としてのディテールに、つい筆をすべらせたくなるところをグッとこらえて…こらえたかどうかわからないが、若い兄ちゃんの徒手空拳の逃走劇の一部始終をわかりやすい筋運びで描くという狙いがよかったと思う。
説明を少なくできた分、アクションやロケシーンに紙幅を割くことができたことが吉。とりわけ本作で風景をたっぷり映すことは、さえないヒロインやヒーローの孤立感を強調していていい。 個人的にはスパイ物の話も深く描きこんだ3時間くらいのものでも良かったかなと思う。スイス銀行、船舶会社、死体安置所など、必ずボーンが立ち寄るだろうと思われる場所に、誰も先回りしていないという緊迫感のなさあたりがちょっと残念ですね。
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