[コメント] ロボコン(2003/日)
主人公たちが在籍する徳山高専は、私の出身高校の近所にある。劇中の温泉やら海岸やらの地理関係はいささか怪しいものがあるが、この徳山高専は海に面した徳山の街のはずれというか、山すそにあり、けっこう高台にあるからそこへ行った帰りには長澤まさみが自転車でうろうろしていたシーンの背景のように、徳山湾に浮かぶ島影や、海岸沿いのコンビナートの高い煙突が一つのアクセントになっている。その風景がそっくりそのまま脳内に蘇ってきて、それだけで心は一気に高校時代に引き戻された。
そういう頭でこの映画を見ると、何もかも「懐かしい」フィルターを通ってしまうので「あった、あった」の連発になるのだが、それでもこの映画は、一つ一つのシーンでは「そうだよなあ」と思えるものがたくさんあるし、そういう点では「青春熱中ドラマ」としてしごく真っ当な映画だと思う。
ついでに言えば、徳山高専は、高校時代の私にとってもかなり身近な存在だった。なにしろ高校受験の際には、受験して何とか合格したところでもある。第一志望にも受かったので進学は、そちらの普通高校になったが、中学の同級生は何人か進学したし、高校に入ってできた友人には高専の人もいたから、文化祭などは遊びに行ったし、クラブ活動などでたまにいく事もあった。
だから高専は身近だし、同級生と接している限りでは普通の高校とあまり変わらないように感じていたが、やはり5年制、しかも国立の専門学校ということで、生徒・学生数の割には規模もでかいし、大人びた雰囲気がある学校だった。
例えば文化祭でも、地元に小さな大学もあったのだが、それを上回る規模と人気を誇っていた。(といっても田舎だから知れているが)他にも周辺高校では唯一、寮のある学校でもあり、必然、酒、タバコその他もろもろに接するのは圧倒的に高専に通う同級生が先で、一種の憧れに似た感情もあった。
そういう諸々の想い出がよみがえってきてしまい、それだけで大満足の映画だった。
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