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[コメント] ジャスティス(2002/米)

終盤の展開はいいのだが、最後になって、黒人兵士スコットや主人公のトーマス、さらにマクナマラ大佐までああいう風に主張してくるのは、「軍人の誇り」というより「偽善」っぽく感じてしまう。
わっこ

**ネタバレ注意**
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ナチスドイツ捕虜収容所で起きた殺人事件の軍事裁判を巡る人々の攻防を描いた映画。

コリン・ファレルは『タイガー・ランド』に続く正義を貫く兵士の役だが、今回は実戦経験のないエリート士官というタイプの違う役どころ。ただ、前半で拷問に三日しか耐えられない情けない士官という割には、中盤以降は殺人の容疑者となった黒人兵士の弁護に尽力し、上官に立ち向かうたくましさが出始め、上院議員の息子というお坊ちゃんっぽさが消えてしまった。

軍事裁判に注目を集めさせておいて、その間に士官たちをトンネルで逃がす計画を進めていたという展開はいいのだが、最後になって最初は黒人兵士、続いて主人公トーマス、そして、一度は逃げたマクナマラ大佐までが次々と俺が犠牲になると主張してくるのは「軍人の誇り」というより「偽善」っぽく感じてしまう。特に大佐は一度は収容所を脱出して、入口から戻ってくるのは、何かタイミングが悪いと思う。

また、工場施設の爆破や集団脱走の重要性を考えたら、マクナマラ大佐一人の命だけでドイツ軍が残った捕虜全員の命を助けるとは到底思えない。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)RED DANCER[*]

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