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[コメント] 阿修羅のごとく(2003/日)

生きるということは、恥ずかしいことです。
takud-osaka

 向田邦子ワールドと森田芳光。いったいどのようにブレンドするのかと思っていたら、まったくの新解釈でしたね。死人に口はないということでしょうが、あまり原作を意識する必要は、私個人の意見としてはないようにと思います、これ独自で面白かった。

 この四姉妹。それぞれに「ズルい」部分があって、そこが魅力的。そして血の繋がりがあるから、お互いのそれがわかる。罵ってみたり、支え合ってみたり。肉親という存在は、似通った顔して、似通った性格をして、どこかお互いに気がかり。でも他人に比べたら却って混じり合えない部分ってのがどうしてもある。こういうのを真の近親憎悪というのか?切っても切れない、ズルズル引きずられてゆく...そういう感覚、よく出ていましたね。

 例えば肉親と喧嘩したとして、最初はお互いの意見が違うので、相手が憎くてたまらない。そしてそうやって議論は白熱し、しばしあってふと気がつくと、結局お互いの言ってることが同じだったなんて経験、ありませんか?「なんで喧嘩したんだ?」拍子抜け。これですね。

 それと私自身男なので分かってほしいが、男にも更年期はあるのです。本当です!

(評価:★5)

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