異文化に対する理解云々いう割りに、 最後まで彼らは黒人を家に招くことは無かった。 確か、彼らはイギリス人の家に招かれないことを 嘆いていたはず。 差別される側の悔しさみたいなものを知っていながら、 自分たちも無意識で差別をしているいやらしさ。 この映画はその点をつきつめはしない。

また、黒人たちの多くは当然のごとく白人たちの下で働かされており、 オウアのような従順なる下僕の姿に深い敬意が表される。

うーん、どうして今時こんな奴隷制度を感じさせるような映画を撮ったのか ちょっとわからない。 だいたい「名もなき」ってなんだい。 ケニアだって何度も言ってるじゃない。

ともあれ、主人公たちの心情が微妙に変化して行く様は それなりに面白い。娘が現地の子どもたちに溶け込んで行く姿は 本当に自然で素晴らしかった。