[コメント] 死ぬまでにしたい10のこと(2003/カナダ=スペイン)
神のみぞ知る。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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表面的なことで気に入らない部分もあるにはあったが(たとえば看護婦さんの想像が具体的な映像となって現れるところなどはとても余計だと思う)、そんなことはどうでもよくなるぐらい愛おしい映画だった。
この映画は考えようによっては、「裏:めぐりあう時間たち」なのではないかとも思った。<彼女たち>の痛みや乾き、ゆえの自己愛や欲望、愛情の表し方が、丁寧な演出や繊細な演技によって手にとるようによくわかる。
たとえば「本を読んで」とインテリな彼に甘えるヒロインの姿に、職場の大学構内ではしゃぎながら黒板を消す彼女の姿がオーバーラップしてきてどうにもたまらなくなってくる、みたいな。
「現在の家庭環境からの脱出を望む娘が登場する番組」に泣く母親の姿に、孫のためにと職場のクッキーを袋に詰め腰をとんとん叩きつつ出口へ向かう彼女の姿がオーバーラップしてきてどうにも切なくなってくる、みたいな。
「何か歌ってよ」と請われてヒロインが口ずさむ「GOD ONLY KNOWS」。ああ、なんて美しく哀しく、寂しい曲なんだろう。ブライアンなら、きっと彼女のこともわかってくれるさ。
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