[コメント] ゴジラ×メカゴジラ(2002/日)
「望まれない命」をめぐる物語として、もっとヒロインの目を通してみたゴジラストーリーでよかったと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「お前は私と同じだよ」とヒロインは「機竜」に語りかける。暴走したことによってその存在を疑問視されたとはいえ、スタッフたちの支持を変わらず受けているし、総理が言うようにこれまでどおり「希望の星」である。ヒロインも疎まれることがあっても、皆は心の底では彼女という人間を信頼しているし、最終兵器機竜のパイロットだ。確かに彼女は機竜と同じだけれど、なんかここのところが釈然としない。この物語の中では、「お前と私は同じだ」という台詞は、お互いが「望まれない命」として「同じ」だと本来語られるべきだったのではないだろうか? で、あればそれはむしろダイレクトに「ゴジラ」のほうに向かえばよかったように思う。
例えば、死んだ同僚の弟も死んでしまい、彼女は永遠に許しを得られなくなってしまう。最終決戦で、絶叫をあげて彼女はゴジラに立ち向かう。害虫と害虫のガチンコ対決。もはやアイデンティティやレゾンデートルを超えて、剥き出しの「生」がぶつかりあうだけ。「自分の居場所は勝ち取るべきなのよ」というメッセージを、難しいけど本気で語るのであれば悪くないと思うけど…。
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